「ミサイル防衛はミサイルに対する盾

 とはならず、言うなれば防空のような

 ものだ。敵対勢力が与える損害を最小

 限に抑えるよう設計されている」

 

ある意味 日本人からすれば怖い話が書かれている記事がダイヤモンドオンラインにでていた。

 

  北ミサイル発射で注目増す米「迎撃」の選択肢、高リスクの懸念も

 

本家本元のアメリカでさえ ミサイル迎撃には確証が持てないという記事である。こうも書かれている。

 


 米国のミサイル防衛システムが、標的を撃ち落とす確証はない。

 

それほどミサイル防衛は大変なのである。特に多数のミサイルが一度に飛んで来ると 撃ち漏らすものが出てくる可能性が高まる。

 



 



よく言われているように現在日本のミサイル防衛は イージス艦からの迎撃ミサイルSM-3 と地上配備のPAC-3の2段構えだが PAC-3はかなり地上にミサイルが近づいてからの迎撃であり 破片等の落下等リスクも高い。

できれば SM-3での迎撃を行いたいのだが。。。



  SM-3



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  PAC-3

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SM-3の迎撃はミサイルの速度が一番遅くなる軌道上の頂点(最高到達高度)が理想であるが SM-3の射程距離(最高到達高度)の問題が出て来る。

 8/29に発射されたミサイルの最高高度は550Kmに対して SM-3の最高高度は500kmと言われており 心もとない。

  いわゆるロフテッド軌道でミサイルを打たれると 迎撃が難しくなる。


ただし 落下してくる人工衛星を迎撃成功した例もある この時の人工衛星の速度はマッハ30、迎撃高度247kmでノドンの速度よりはるかに高速であった。

フルサイズの目標やさらに迎撃が困難な小型目標、分離型弾頭についての迎撃テストでは19回中で16回成功を収めており 他の例でも27回中22回の迎撃実験に成功とも有る。80%程度の迎撃率と言事になろうか。

 

PAC-3は どうだろうか?? 湾岸戦争で現在のものではない前モデルであるPAC-2が実戦に使われた。スカッドミサイルを迎撃したが、それぞれの迎撃率は、アメリカ軍の発表によればサウジアラビアで70%、イスラエルで40%であるとされている。(実際にはもう少し低いとも)

 その後 PAC-3へ進化していてそれを自衛隊も保有しているのだが実験では31回中23回の成功率だそうだ 迎撃率で75%程度である。

 


 これらについてはYAHOO知恵袋に専門的に答えている人がいた。

 

 PAC3は信頼できますか?成功率はどれくらい

 

 何れにせよ100%ではないことは間違いない。上記の迎撃率から換算すると30発のミサイルが飛んで来ると SM-3が24発迎撃 残りの6発中4-5発をPAC-3が迎撃(ただし PAC-3は射程が短く 配置されている近隣のみだが)となり 1-2発被弾するという計算には成る。

  (但し 確率なので最初の一発が 被弾する一発に相当する場合も当然有る)

 これが現状であることは致し方ないのか???

  


一番良いのはミサイルが飛んでこないことである。

 

 そう願いたいのだが 果たして 北の将軍様が何を考えているのやら??