本ブログの愛読者なら御承知いただいているかも知れないが? 小生の

努める会社はかつてシャープの下請けであった。

 

 昭和のよき時代からであり 「協力会社」という響きの良い音で呼ばれて

いた(同時期 ナショナル-現パナソニック-では同様に下請けを共栄会社

と呼んでいた)が所詮は下請けの身分である。親会社の従業員の方々がやら

ない3kの仕事や 行っても実入りの悪い仕事などをありがたく頂戴し、時

には休日を潰しながら何とかこなして来た。

 

 親会社の中には時には此方再度の言い分を良く聞いてくれたり親身に相談

に応じる方もいらっしゃったが 何故かそういう人に限り出世できない様に

なっていたような????

 

 時代の移り変わりと共に 行っている業務内容が変わるのは致し方ない。

中には 親会社自身がその事業から撤退することもあり 数年前に実質的な

取引は終了していたのだが 小生の人生において 又小生の勤める会社に於

いてもシャープとの取引が一番長く一番多かったことは間違いない。

 

さて この4年間シャープに関してはネガティブな報道ばかりである。

液晶への多額投資が裏目に出て経営不振に陥り 今年3月遂に日本の

大手エレクトロニクスメーカとしては始めて会社丸ごと外資の傘下に入る事

になった。

 

 有る部分は 仕方がないと考えるところもあるが 別の観点から見ると

多くの従業員 多くの下請けがシャープという会社に貢いだお金を湯水の

ように浪費しその経営を悪化させた人間が必ずいるはずであり その責任

は極めて重いとも言える。

 

 小生が知る範囲でも シャープの経営が好調であったときですら多くの

協力会社と呼ばれる下請けが倒産したことが数多くある。不調になって

からはその頻度が増した。その倒産した責任は 今 その経営者達がが

一身に負っている。

 

 しかし この5年間のシャープの経営者でそのように責任を負ったないし

これから負おうとしている人が果たしているだろうか?

 

 既に6千人以上もの人が希望退職に応じて会社を去っている、確かに割り

増しの退職金を受け取ってはいるが それまで当人が描いていたはずの定年

までの状況とそれ以降の状況が大きく様変わりしていることも間違いない。

しかし それを要請した人たちの考え 行動は果たしてその要請に応えた人

の思いと同じであろうか???

 

 こんな記事が出ていた。(サンケイから)

 

  「シャープでやれることない」前副社長ら続々移籍…鴻海に無くて、日本電産に有るもの

 

Sannkeikizi

この記事を読んで 小生は憤りを感じた。

 

 「もうシャープでやれることはない。残念なことやけどな」

 

と話すかつての副社長は 退職させた人たち 過去無理強いをしてきた会社

の人たちの事はどう考えているのだろうか???? それらの人々の多くは

やりたくない仕事を今も続けていると言うことに気がつかないのであろうか?

 

 「私はシャープへの思いはたぶん誰よりもあるでしょうね。

  でも私がシャープにいてもこれ以上幅はないでしょう。

  辛気くさい顔してディスプレー作っていても仕方がない」

 

と話すかつての社長は 会社から退職勧告を受けて奥様と頭を抱えて此から

どうしようかと考え抜いた人のことはまるで考えていないようである。

 辛気くさい顔して 今も仕事している人は数多くいる それは彼等が今働い

ている会社でもだ、自身の思いとは別に家族のために頑張っている人はすぐ

そばにいるはずなのである。

 

これらの人を受け入れた会社の会長は こう話ししているそうだ。

 

「人は同じ失敗はしない。挫折や失敗の経験のある人にこそ来てもらいたい」

 

が 小生からあえて忠告しておきたい。

   

 確かに仰るとおり 挫折や失敗の経験のある人は2度とその失敗を

 しないと思いますよ!

  但し 当人が過去を失敗や挫折と認識出来ない人は何度でも同じ

 事をやりますよ!!

   

と。