何度も 何度も書いているのだが黒田第2バズーカ砲発射後の

円安トレンドで こんな記事が良く出ている。

Sannkeiennyasu

 この手の記事小生はいつも憤慨するのだが。。。。。。。。。。

上の記事はまだまともな方であるが

   最後の方にそれでも今年の倒産件数の総数は減っていると正直に

   書かれている 円安で倒産が増える のではない。今倒産している

   企業(それは総数では少ないのだが)の倒産理由が円安と言うのが

   多いと言うことだけである。

 

為替が振れると確かにそれにより利益が出る会社 損が出る会社が

当然あろう。又それにより経営が苦しくなる会社が出てきても当然

である。しかし 小生が憤慨するのはそうではない 円安に振った

それにより倒産が増えたと言う事だけで記事にしていることである。

 (上に書いたが 総数では減っているのだ)

外国為替の変動はある意味経済自由化の中で仕方のないことである。

しかし、政府はそう言う場合それにより利益の出た会社から それに

より損をした会社へ資金を有る程度融通する仕組みが必要だと思うの

だ(全部をそうしてしまう必要は無い そうなれば社会主義国家だ)

 緩やかな形でそれを還元する方法もあり 今マスコミで批判にサラ

される電力会社の総括原価法式もある意味それに当てはまる。不思議

に思われる型もおられるだろうが電力会社は石油価格が上がろうが下

がろうが 為替が同振ろうが関係ない それは売価に100%転嫁で

きるからだ。しかしある意味 原油が下がれば電気料金が下がりその

益は100%消費者に還元されているのだ。 変動のリスクをとらな

いとマスコミは指摘しているが 変動の利益も実は取れないのだ。

マスコミは消費者のデメリットだけを強調するが。。。。。。。

 話を戻そう では 円高 円安 どちらが日本にとって良いのか?

この命題は簡単である。年率にして1%程度の円高が一番望ましい。

 (今の政府のインフレターゲットが2%であるのも同様の理由だ)

自国の通貨が強くなる(日本の場合円高になる)事そのものは決し

て悪いことではないのである。

  

 では 何故小生が円安を喜ぶのか?? はっきり言って今の相場が

実は適正なのであって 今は円安では決してないからだ。

 このグラフを見て欲しい

Enyasu

円は対ドルで2007年 1ドル120円近傍からから一貫して上昇した。

ピークはあの何もしなかった民主党政権 白川日銀総裁の頃である。

(実は円は民主党最後の野田政権時に反転していて安倍政権になって

 から反転したのではないのだが)

この間の為替の変動は余りにも激しく 円高で利益が減る輸出型の

産業は大打撃を受け知ってのとおりエレクトロニクス産業界は沈没

寸前である。2007年から2012年にかけて何も出来なかったことが大

きいのだが 今のマスコミはその時の反省がない。あの時円高で沢

山企業が倒産していったが 施策により何らかの対策が取れたので

は そしてそう言う問題提起がマスコミでは出来なかったと言う点に

ついてである

  

 今円安になったからと言って同じようなことをしていてはマスコミの

使命感はどこへ行ったのだ?(って元々無いのかも知れないが)

 因みに 先ほどのグラフに2007年から年率1%程度の上昇直線を

入れてみた 奇しくも今の円相場が妥当なことがお分かりになるだ

ろうか??

Enyasu2

 もし2007年から政府がこの形を目指しての施策等を行ってい

れば円高による倒産も 円安による倒産も起こるのは明らかに減る

であろう。

  

やっと東洋経済に 円高・円安 実は総合的に見るとそのメリット

デメリットは同じと言う記事が出ていた。それが分かっているなら

急激な変化をどうして防ぐのがよいか そう言う物をもっと提言し

て欲しい物であるが。。。。。。

10の図表で読む「円高と円安、どちらが得か」