タイの洪水被害が大きくなっている。

 

バンコク市内も浸水がはじまっっています 月末には大潮となるために更に被害が拡大しそうです。

 

 タイ国民の皆様にお見舞い申し上げます。

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 日本人が沢山居住するスクンビット地区にも浸水が予測されていて一部日本人も帰国する動きがあるようです。

  

自動車・電子機器等のサプライチェーンがずたずたになり日本メーカーのみだけではなく世界中のメーカーが部品が調達できなかったりして バタバタしているようです。

 各日系メーカーもすでに操業を停止してから2週間以上経過しているところもあり大問題に発展している場合も有る様です。三菱自動車は操業停止が1ヵ月半に及ぶと予測しています。


 


しかし、昨日の日本政府の対応には大変疑問を感じます。

前提としてあるのは、小生の会社始めこの業界(電子部品業界)では此処10年生産を各日系メーカーがタイ・中国等の海外に移していくと言うことが繰り返されている点です。

 日本人の職場をある意味それら海外の人々が奪っているとも言えるでしょう。

 又、リーマンショック以降は海外に事業所の有る企業では日本国内では雇用保険から出る雇用助成金を受けて労働時間を削った分を受け取り分配しながら その生産を海外の自社工場に移して 外国人を雇用し生産を維持している会社も沢山存在しています。

 

 今、安い賃金を求めて(違う意味では日本人の雇用を見捨てて)海外に進出した日系メーカーの製造を守るのであれば日本国内で臨時でもいいので日本人を雇用すべきでは無いでしょうか??又、その賃金格差はそう言う風に日本の雇用を見捨てた日系メーカー(それで利益を上げてきた)が負担すべきではないでしょうか?

 それなのに 政府が発表したのは 全く逆です。





 

 ずたずたになったサプライチェーンを修復するために日本で製造する場合の雇用を被災国であるタイから迎えようと言うのです。



 これでは日本の雇用は戻りません。その事を政府はどう考えているのでしょうか?

 タイの人々にその賃金を保証すべきも進出した日系メーカーです。それだけのリスクを背負うべきなのです。

 それをこう言う風に援助するのでは 海外に進出すら出来ない中小企業に政府は止めを刺そうと言うのでしょうか?

 

 小生は大きな天災に被災した タイに対して義援金を送る事には何の疑問を感じません もっと出すべきでと考えます。

 しかし、日系企業の労働力として彼らを日本に向かい入れる事は反対です。日本人の雇用すら守れない状態だからです。

 小生の周りでは 海外のメーカーの安いコストと競争して敗北した会社もあります、自由主義経済であるゆえ仕方が無いのですが、それは天災による被災でも有る部分仕方が無いのです。

 ましてや、海外に進出するだけの資金力・人材力の有る会社であればなおさらなはずです。しかし 政府のしている事はそんな会社は守り それすら出来ない企業の首を絞めている行為であると早く気がつくべきです。