かつて日本のナショナルフラッグキャリア(その国を代表する航空会社)といえば間違いなく日本航空 JAL であった。

昔のテレビドラマ(かなり昔である)


 「アテンションプリーズ 紀比呂子」
 「スチュワーデス物語 堀ちえみ」


などでも 主人公たちはJALの制服に身を包んでいた。
憧れのスッチーはJALであったのだ。(20世紀のお話である)


当時のJALは国際線をほぼ独占していた為 日本人が世界に出かけるようになっていった際には当然ようにJALを利用していたので 莫大な利益がJALにもたらされていただろう。それに目をつけたのが政治家さんたちで 特に地方の空港が出来ると東京・羽田とを結ぶ路線を就航させることが政治家の力の証になる事からJALにそれを依頼 JALとすれば不採算な路線であっても その見返りとして国際線の独占・国内線での優良路線の優先分配等を受けるという形で利益を確保し続けたが 路線網・機材数含めあまりにも膨張しすぎた感があった。


FireShot Capture 490

 その当時の ANAは宿命の2番手としての立場に甘んずるしか無かったのだが そこに神風が吹いた あまりにも膨れ上がったJALの路線網・多数の機材はリーマンショックによる不景気により大打撃を受け 2010年にJALは経営破綻に追い込まれたのである。

 JALの経営破綻は当時政権与党となっていた民主党の大きな課題となり 政府上げての支援を行いなんとか救済することは出来たのだが その後政権に返り咲いた自民党は民主党により救済されたJALにたいして


 多額の公的資金が注入されて財務状況が劇的に改善した日航との間で

 「公平な競争条件が確保されていない」


と言うANAの主張を認め 以降は徹底的にそれまでとは全く逆に新路線特に需要の高い羽田空港の国際線枠をANAに優先的に分配した。

結果 2014年にはJALとANAとの国際線旅客数は逆転した 羽田の発着枠をある程度保有していたスカイマークエアラインの救済にもANAがその責を負う形になり、結果その発着枠もANAのものとなり、その後選定された2代目の政府専用機はANAがその整備を請け負うと 名実ともにナショナルフラッグキャリアとなったのだが、この10年の路線網・機材の拡大はあまりにも急ぎすぎたようだ

 今回の 新型コロナ騒動での国際線旅客の消滅は ANAへ与えた影響はあまりにも大きいようだ。

 5千億円の赤字見通し・・・・・


ANA5千億円赤字を生んだ「行きすぎた拡大路線」と「歪んだ航空行政」 コロナ禍の傷口広げた


記事は こう締めくくられていた


 13年の秋、ANAの経営陣は日航の破綻について筆者にこう語っていた。
 「破綻は半分以上政府のせい。政府が航空行政に余計な手心を加えたり
  せず、自由な競争に任せていたらこんなことにはならなかったんだ」

 その言葉は今、ANAにもぴたりと当てはまる。
 政府が横紙破りで日航を救い、その埋め合わせとしてANAが有利になる
 よう競争環境をコントロールするというやり方が、コロナ禍の傷口を
 大きく広げている。


2010年 と 2020年の出来事が今 交錯する。