ジャーマンウイングス9525便墜落事故(スペインからドイツに向かって
いたLCC機が墜落した事故)は副操縦士の故意によるものである可能性
が非常に高まっている。
機長がトイレに立ったのを利用し副操縦士がコックピットのドアを施錠し
他の人間が出入りできないようにした上で自身で高度を下げ山へ激突させ
たというのであるから道連れ150人の無理心中という有ってはならない
騒動に発展している。副操縦士には精神疾患が有ったとも伝えられている
が このニュースを聞いて1982年の羽田沖逆噴射事故を思い出した方も多
いかも知れない。その事故は機長が精神疾患により滑走路に達していない
段階でエンジンを逆噴射させ機体を墜落させたものであるが機長は業務上
過失致死罪により逮捕となったが、精神鑑定により妄想性精神分裂病と診
断され、心神喪失の状態にあったとして検察により不起訴処分となってい
る。その後日本の航空会社のパイロット関係への精神状態調査は他国より
も厳しくなったとも言われている。もしその状況がドイツの航空会社へも波及
していれば今回の事故は防げていたのかも知れないが? 乗組員のプライ
バシーに拘わることでもあるので非常に事は微妙ではある。
又、この事件に関連してコックピットのドアを施錠する事への賛否と、2名
常時在中の賛否にも議論がおよんでいるが 小生が少し気になるのはマス
コミ関係の各事件への報道である。 特に報道ステーションに関しては過去
の報道と合わせて非常に無責任な報道と後始末のできない体制が気になる。
コックピットのドアの施錠が厳格に運用され出したのは 皆さんご承知の通り
2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件(9.11テロ事件)からである。
それまでは乗客がコックピットを覗くことも有る意味おおらかであったが
それがこの事件では仇となったことは明かであり 世界中の航空会社及び
行政当局は以降コックピットの施錠を乗務中は行う事が厳格に行われる様
になった。
実は 日本ではそれより先1999年7月23日に発生した全日空機ハイジャック
事件(全日空61便ハイジャック事件)(長島機長がハイジャック犯人にコック
ピット内で刺し殺された事件)で犯人に容易にコックピットに侵入された経
緯によりコックピットの施錠は9.11事件の際には既に厳格に行われていた。
日本の事件で世界中の航空会社が対応していれば9.11はその事件の様
相が変わったかも知れずそのことが悔やまれる。
しかし「報道ステーション」ではその件に関して全く無責任な報道を実
は行っている。全日空機ハイジャック事件と9.11テロの間に起こった事件
日本航空機駿河湾上空ニアミス事故(日本航空機駿河湾上空ニアミス事故)
(2001年1月31日)である、この事件は最終的に 航空機側の問題では無
く航空管制の問題で有ったことが判明しているが 報道ステーションでは
当初より「日本虚空」が起こした事故そして 成田空港に到着した958便
DC-10型機の機長が業務日誌を書いている際(無論業務中である)にマス
コミ関係がドアを明けろとの要求を出したが 機長が業務中を理由に開け
なかった事への猛烈な批判を生放送で行った事だ。
前年の事件で業務中はドアを施錠するのを決めているにも拘わらず報道
が要求すれば何でも通ると思っていたのであろうか?まさにあきれる報道
であった。しかも その後9.11テロ事件ではドアを開けたことをこれまた
批判するのであるから無責任も甚だしい。先に「日本航空」という大きな
会社を叩く という意識が見え見えであった。報道ステーションに関して
はとにかく大きなもの・権力を批判すればよいとの意識がよく目につく、
有る意味重要なのであるがそれへの理論立て 理論武装が全くできていな
いのである。
今回の9525便墜落事故でも 事件当初 メインキャスターがおかしな事
を言いだし 解説者の元機長が困ってしまう場面があった。この場面もそ
の一例かもしれない。
(コックピットのドアを施錠する件 そして常時2名在住する件は非常
に難しい問題を含む それについては又 後日書くことにしよう。)
そういう意味では 3/27の放送で発生した 古賀茂明氏とキャスター
の言い争う場面は起こるべくして起こった事件かもしれない。
小生も生で見ていたが これは偉い騒ぎになると感じた。現在この記事
は 3/30月曜日の19:00に書いているが 27日の事件以降最初の放映日で
ある30日報道ステーションはどんな内容になるのか。。。。。。。。。
(この記事が公開されるときには既に放送されているはずだが。。。)