台風11号の影響南大阪では案外小さかったようです。進路が少し西にズレ再上陸したのが赤穗辺りだったのが小生周辺では影響が少なかった原因でしょうか?、進路の周辺では大きな被害が出ており大自然のパワーを改めて思い知らされました。
又、お盆の帰省ラッシシュが始まっているにも拘わらずこの台風ですから空の便などは欠航が相次いだので空港では大変な騒ぎになっていたのでは無いでしょうか。。。。(フライトレーダーのスレッドでは ANA機が一発で着陸したやら アリタリア航空航空が小豆島上空で6周しているとかで盛り上がっていましたが事故にならないことが一番ですから。。。。)
さてそんな空の便 2013年の統計から分かることを考えてみましょう。
記事は タビリンスから引用しています
路線別での搭乗者数では
【旅客数ランキング】(単位:人)
羽田-札幌 8,950,756
羽田-福岡 7,932,119
羽田-伊丹 5,274,547
羽田-那覇 5,098,242
羽田-鹿児島 2,283,854
羽田-熊本 2,022,909
羽田-広島 1,792,740
羽田-小松 1,634,164
羽田-長崎 1,553,919
福岡-那覇 1,511,309
関西-札幌 1,432,330
羽田-松山 1,419,568
羽田-宮崎 1,385,709
中部-札幌 1,269,863
那覇-石垣 1,243,805
羽田-高松 1,208,421
成田-札幌 1,179,958
羽田-北九州 1,170,457
羽田-大分 1,142,918
関西-那覇 1,136,432
羽田-関西 1,115,138
羽田-函館 1,095,814
(年間100万人以上をランキング)
圧倒的に 羽田発着便が上位を占めています。これを見ると如何に羽田空港の発着枠が旅客数につながるかが分かります。一連のスカイマーク報道でもスカイマーク社が持つ羽田の発着枠が大きいと言われていましたが。。。
羽田ー新千歳路線は世界一の路線とも言われます。
又 都市コードOSAの3空港(伊丹 関西 神戸)と羽田を結ぶ路線及び羽田-福岡は新幹線との競合が有りながらの数字ですからこれはこれで凄い数字です。
所が 本当の意味での採算につながる搭乗率になると大きく様変わりします。
【座席利用率ランキング】
関西-仙台 88.2%
関西-鹿児島 85.0%
成田-伊丹 80.7%
伊丹-函館 80.5%
関西-長崎 80.3%
伊丹-札幌 79.3%
成田-関西 78.1%
関西-札幌 78.0%
関西-那覇 77.1%
関西-松山 76.7%
伊丹-那覇 75.9%
成田-松山 75.8%
羽田-石垣 73.4%
小松-札幌 72.9%
羽田-出雲 72.8%
羽田-久米島 72.5%
成田-高松 72.3%
神戸-札幌 71.2%
仙台-那覇 71.1%
関西-福岡 70.8%
関西-女満別 70.7%
全路線平均 63.7%
なんと 関西空港及び伊丹路線が上位を占めます。
上位2路線の関西-仙台と関西-鹿児島は、いずれもピーチだけの区間です。
如何にLCCのパワーが大きいかを物語ります。更に小生も愛用する路線、関西-成田間も 当初は利用客が少ないと言われていましたがM搭乗率は案外高く78.1%(ピーチとジェットスターが就航)これもLCCが掘り起こす潜在需要かも知れません。
又 羽田路線に較べて伊丹・関西空港路線は飛んでいる飛行機が小さいと言うのも搭乗率を押し上げる理由になっています。
一般に 大手航空会社では60-70%以上 LCCでは70-80%以上が採算ラインと言われますがこれらの路線は採算ベースにあるとも言えましょう。
逆に利用率の低い路線では スカイマークが路線を設定するが搭乗率が低く 直ぐに撤退と言うパターンがここ数年多く 潜在需要を掘り起こすべくチャレンジするも断念 と言うのがスカイマーク尾の社風かも知れません(ピーチもジェットスターもそれぞれ全日空 日航の出資を受けておりその辺りのマーケッティングがに一日の長があるのかも知れません)
では 実運行の状態はどうでしょうか
【定時運航率ランキング】(単位:%)
日本航空 93.55
全日空 92.60
スターフライヤー 91.83
日本トランスオーシャン 91.56
エアドゥ 90.87
ソラシドエア 90.53
ジェットスター 87.69
スカイマーク 87.22
ピーチ 83.12
バニラ 73.10
平均 91.80
これを見て やはり大手航空会社が高いと見るか LCCも案外低くないと見るか意見が異なるかも知れません。
逆の数字 欠航率では
【欠航率ランキング】(単位:%)
ピーチ 0.55
ソラシドエア 0.85
ジェットスター 1.00
スカイマーク 1.03
日本トランスオーシャン 1.13
全日空 1.21
日本航空 1.26
エアドゥ 1.50
スターフライヤー 1.59
バニラ 2.00
平均 1.22
なんと LCCの方が欠航率が低い結果に これに理由があり地方空港では設備の関係で空港そのものが使用できなくなり欠航となることが多いのですがLCCはそういう路線には就航しておらず 結果として欠航率が下がると言うことになるそうです。でも 意外な数字ではあります。
(ただし LCCで一時期騒がれたパイロット不足
による運休はこの数字には含まれません 一説で
はLCCは欠航にせず運休にして欠航率を低くし
ているとも言われています からあしからず)
これらの数字をお金に置き換えると
【旅客収入ランキング】
全日空 6638億円
日本航空 4196億円
スカイマーク 848億円
日本トランスオーシャン 330億円
エアドゥ 298億円
スターフライヤー 240億円
ソラシドエア 222億円
ジェットスター 176億円
ピーチ 171億円
バニラ 25億円
計 1兆3192億円
やはり ANA JALが抜きんでています 3位のSKYの5倍がJALですから。ただ スカイマークの規模は他の中小エアラインから見て抜きんでています。一つの目安1000億円までもう少しですから もはや大手に近いかも知れません。
次に
【輸送人員あたり旅客収入ランキング】
日本航空 15,900円 〔934km〕
エアドゥ 15,400円 〔926km〕
全日空 15,200円 〔870km〕
スターフライヤー 15,200円 〔952km〕
ソラシドエア 14,300円 〔1,057km〕
スカイマーク 12,600円 〔1,037km〕
日本トランスオーシャン 12,200円 〔928km〕
ピーチ 8,000円 〔930km〕
バニラエア 7,600円 〔1214km〕
ジェットスター 7,200円 〔1038km〕
平均 14、600円
これを見るとエアドゥが高いのはやはり 新千歳-羽田路線が大きいようです。LCCは圧倒的に此処が低く安い運賃と言うことが分かるでしょうか? ただ数字的に比較がしにくいのでもう少し分かりやすくしましょう。
【輸送人キロあたり旅客収入ランキング】
全日空 17.5円
日本航空 17.1円
エアドゥ 16.6円
スターフライヤー 16.0円
ソラシドエア 13.5円
日本トランスオーシャン 13.2円
スカイマーク 12.2円
ピーチ 8.6円
ジェットスター 7.0円
バニラ 6.3円
平均 16.0円
この数字はイールドと呼ばれ1km当たりの運賃を示しています。
(全日空では 1000kmで17,500円と言う意味になります)
これを見ると2つのことが分かります。
1 大手航空会社のイールドは正規運賃と比較
して低く 割引運賃で乗っている人がかな
りいる
2 LCCの運賃は大手航空会社の実質運賃の
半分以下
1000kmと言えば 羽田-福岡 や 大阪ー仙台が相当するでしょうか正規で買えば3万円を超えますが イールドで見れば17000円強デス。
団体割引やツアー客が多いと言うことになるでしょうか?
又 その区間でもLCCだと1万円以下で乗れるという事も。
更に 同じLCC3社でも ピーチとバニラでは30%弱もイールドが異なります そうなるとピーチの搭乗率が70%としてもバニラは100%の搭乗率がないと同じ路線で同じ旅客収入を上げられないことになります。これは ピーチの収益性が高いというのか バニラが苦しいというのかどちらかになります。
スカイマークは此処でも大手とLCCの丁度中間当たり 絶妙な位置かも知れませんが 逆に中途半端なイメージも。。。。。
これらを見てみると小生はLCCは定時運航率は低い物のそれに見合う運賃安さがあり それが支持されて高い搭乗率を得ていると言う結論なのですが 皆様は どう見ますか???