小生の愛車は 19年目である。車載のオーディオとして「CD」及び「MD」の再生が出来る。今どき「MD」って。。。。。。。。


「MD」 正確には 「ミニディスク」で 平成3年(1991年)にソニーより発表され翌年に商品化されている装置で叢書の目的は アナログコンパクトカセッテテープ(いわゆるカセット)を代替えすると言うものであったそうだ。

 MDのメディアは直径64mm(2.5インチ)・厚さ1.2mmのディスクが横72mm、縦68mm、厚さ5mmのカートリッジに封入された構造でいわゆるシャッターが付いていて取扱等はかなり容易である。発売当初は開発メーカのソニーが積極的でもあり日本そしてヨーロッパである程度は普及した(小生の車にも標準仕様的に装備されていた)のだが その後強敵となる他のデジタル機器と異なりその普及が止まってしまった。


その理由として


 ・音声圧縮によりCDと比べて基本的に音質や情報量が劣る。特に登場当初はエラー

  修正に容量を割いていたため記録量が半分しかなく、DATはともかく、競合規格の

  DCC以上にオーディオマニア層に嫌われた。
 ・初期はポータブル機から普及が進んだため、据え置き型のMDレコーダーやMD

  デッキ搭載コンポーネントシステムが相対的に普及していなかった。
 ・ダブルMDデッキがダブルカセットデッキほどは普及しなかったため、複製がCDや

  音楽テープよりも面倒だった。また複製できても音質がCDからダビングしたものより

  も劣っていた。


などがウィキペディアでは挙げられている、すなわち「音が悪い」と言う評価であったのだ。

これには MDに採用されたソニーの音楽圧縮コーデック「ATRAC」の仕様によるところが大きい。ステレオ (通常292kbps) 、モノラル (通常146kbps)の2つのモードが用意されていたが、最初期のMD機器で用いられていたソニー製ATRACコーデック"ATRAC Ver.1"では実記録ビットレートに現在の半分しか割り当てられていなかったため、その後だデジタル機器の普及に貢献するより記録音質が極端に悪かったのである。

(実はその後のソニーのデジタル機器ではATRAC ATRAC2 ATRAC3と続くコーデックに拘るあまりに MP3に代表されるオープン化の波に乗り遅れて 自らが創設したウォークマンに代表される「持ち運び音楽プレーヤー」の王者から陥落することになるのだが。。。

 また 車載用としては 携帯性に優れて耐熱性もあるので、カーステレオとしても使いやすかった

 らしい )

 

 実は一時期 ソニーの「MDウォークマン」に部品を小生の務める会社で作っていた経験がある。

トラブルが出た時もあり急遽呼び出しを受け先方の会議室に行くと 先方が26名程度来ていて当方側が2名という 過酷な状況で不具合の状況説明と対策状況を多数よりを吊し上げられながらするという苦~い経験も。。。。。。。。

  

 もはや 平成が終わろうとするこの時期に MDの製造(更にそれが代替えしようとしたコンパクトカセットテープなど)は無いのであろうなと思っていたらこんな記事が出ていた。

 

  「MD」国産技術の結晶が消えた理由

 

この記事にも MDが後に iPodに敗れていくとのことが書かれているが、、、

記事中にあるように 未だMD再生機器をつくている会社がある。ティアック社である HPを見てみると


Screenshot_2019-01-02 MD-70CD


 確かに載っている

 MDばかりではなく もはや骨董品と読んでもいいのではとさえ思うダブルカセットも、、、


Screenshot_2019-01-02 W-1200


 上記記事中にティアックの方がこう話ししているのが 感慨深い


――ティアックが作らなくても、その後、作る会社が出てくるのでは。


  「作れないと思いますよ。精密部品だし、メカトロニクスはノウハウがないと難しい。

   小さな部品が集まって剛性を保たないといけないので。MDという製品は、日本の

   音響技術だからこそ作れたところはある。

   ソニーのMDウォークマンも最後はケースサイズまで小型化した。日本の技術力の

   結晶だったと思います」


まさにその通り メカトロニクスこそが 日本の誇る技術であった。

平成は終わりますが 日本のメカトロニクス技術は永遠です。 と小生は思いたい!!